3月11日14時46分、東北地方太平洋沖地震が発生しました。
私は揺れは感じず、会社からの一報で地震を知りました。
その時、徳島に出張している帰りで、奇しくも16年前の阪神淡路大震災の被災地である淡路島にいました。
一報を受けた後、取引先に電話をしましたがなかなか繋がらず、まるで16年前のようでした。
仕事が終わって、少しでも被災者の方々の力になりたいと思う一心で、帰宅後ネットで、自分の手で物資を届ける手段を必死で探していました。そして、mixiで【東北関東大震災支援from関西】コミュニティを立ち上げ、“関西からできる支援は何か?”に焦点を絞り、情報を集めることで、私にできることはないか、考えました。
しかし、状況が見えてくるにつれ、私ごとき一般市民が何かをできる事態ではなく、いろんな方々の意見もあり、行動に移さずジッとしているべき、という結論に至りました。
私は、関西からの支援の思いを被災地に届けるために、コミュニティに情報を集めて、できる範囲で情報を整理し、コミュニティを管理・運営することにしました。
参加いただいた皆さんのおかげで情報は徐々に集まり始め、今被災者の方々に必要なものは何なのかを知りやすくなりました。また、いろいろなボランティアやNPO団体の存在を知ることができました。
そして何よりも、18,000人以上というコミュニティ参加者の数から、本当にたくさんの関西人が被災された方々を支援をしたいという気持ちを持っている、ということを実感しました。
地震発生から18日が経ち、福島第一原発の状況は未だ予断を許さない状況ですが、ライフラインが徐々に復旧し始め、関西の各自治体に集めて被災地に届けられた物資も徐々に被災者の方々に渡るようになってきました。
一方メディアでは、地震に関する情報が少しずつ減ってきて、被災地の状況が入りづらくなってきています。
また、【東北関東大震災支援from関西】コミュニティで頻繁にあがっていて、一時はとりまとめが大変だった情報も、今は幸か不幸か落ち着きを見せています。
しかし、16年前に阪神淡路大震災を経験した私たちは、復興までの道のりが非常に険しく長いことを知っています。
被災者の方々は、一時的な支援ではなく継続的な支援を求められています。
私は、今こそ地震当時の「自らの手で支援をしたい」という思いを現実にする時だ、と考えています。
しかしながら、私も一企業人です。できることは何でもしたいと思いつつ、会社に迷惑をかけてまで支援に傾注することはできません。そこで、私ができることとして、『復興支援from関西プロジェクト』を始動させます。
『復興支援from関西プロジェクト』は、私が現在管理している【東北関東大震災支援from関西】コミュニティを母体とし、コミュニティで集められた情報を有効活用し、実際に支援をしたいと思う方々の取りまとめを行い、活動の実行に移します。
そして、コミュニティの枠、さらにはSNSの枠を超えて、企業やNPO、ボランティア団体、学生団体など、被災者の方々に対する支援の気持ちを持つ人々と手を結ぶことで、より有効的で継続的な支援を実現できるように努めます。
東北関東大震災で直接被害がなかった関西。
阪神淡路大震災を経験して復興してきた関西。
そういった関西だからこそ、できることが必ずあるはずです。
今度は関西が被災地を、そして日本を救う時です。
平成23年3月29日
村上 卓